「ダイソーでローズマリーの種を見つけたけど、本当に育つの?」「ハーブの種が100均で買えるなんて、安すぎて不安…」そんな風に感じていませんか。

ベランダで育てるハーブ
この記事では、ローズマリーの種をダイソーで手に入れたいと考えているあなたに向けて、ダイソーの種が安いのはなぜですか?という根本的な疑問から、具体的な育て方、適切な種まき時期まで、あらゆる情報を深く掘り下げて網羅的に解説します。
セリアのような他の100均の魅力的な園芸用品事情や、基本となる種から育てる方法だけでなく、株を増やすための挿し木、室内で楽しむ水耕栽培、さらには収穫後に食用として生活を豊かにするアイデアまで、幅広くご紹介します。
この記事を最後まで読めば、100均の種や苗に関する漠然とした不安が解消され、自信を持って気軽にローズマリー栽培を始めるための一歩を踏み出せるはずです。
この記事でわかること
- ダイソーでローズマリーの種が安く買える本当の理由
- 初心者でも失敗しないローズマリーの育て方の全手順
- 種まきから挿し木、水耕栽培まで様々な栽培方法
- 収穫したローズマリーを食用で最大限に楽しむ具体的な方法
ローズマリーの種はダイソーで買える?
- ダイソーの種が安いのはなぜですか?
- 他のハーブの種も100均で揃う
- セリアの園芸用品もおしゃれでおすすめ
- 苗は100均で手に入るの?
ダイソーの種が安いのはなぜですか?

ベランダで育てるハーブ
ダイソーなどの100円ショップで販売されている種がなぜこれほど手頃な価格なのか、多くの方が品質面に不安を感じるかもしれません。結論から言うと、その安さの秘密は品質の低さではなく、合理的な理由に基づいています。
それは「一袋あたりの内容量を家庭菜園向けに最適化している」ことと「全国規模の大量仕入れによる圧倒的なコストダウン」の二つが大きな柱です。
一般的なホームセンターなどで販売されている種は、プロの農家や広い畑での栽培を想定しているため、一袋に数十〜数百粒という多量の種が入っています。
しかし、ベランダのプランターや小さな家庭菜園で楽しむ方にとっては、その多くを使いきれずに翌年以降に持ち越し、保管状態によっては発芽率が落ちてしまうことも少なくありません。
一方で、ダイソーの種はまさに「使い切り」を前提とした家庭での小規模栽培に特化しており、一袋あたりの種の数を数粒〜十数粒程度に絞っています。
これにより、消費者は無駄なく新鮮な種を使い切ることができ、販売側はパッケージコストや内容物のコストを抑えることで、低価格を実現しているのです。
さらに、ダイソーは全国に4,000店舗以上(2025年時点)を展開する巨大チェーンです。その販売網を活かし、種苗会社から一度に大量の種を仕入れることで、一袋あたりの仕入れ単価を劇的に下げています。
品質面においても、これらの種は大手種苗メーカーが製造または輸入しているものがほとんどです。日本の種苗法では、販売される種子に対して有効期限内の発芽率を保証することが義務付けられており、100均で販売されている種もこの基準をクリアしているため、安心して使用することができます。(出典:農林水産省「種苗法について」)
ポイント
ダイソーの種が安くても安心な理由
- 少量パッケージ:家庭菜園に最適な量で無駄が出ない。
- 大量仕入れ:全国規模の仕入れで原価を徹底的に圧縮。
- 法令遵守の品質:種苗法に基づき、発芽率などが保証されている。
他のハーブの種も100均で揃う
ローズマリー栽培の楽しさに目覚めると、「他のハーブも育ててみたい」という気持ちが自然と湧いてくるものです。嬉しいことに、ダイソーだけでなく、セリアやキャンドゥといった他の主要な100円ショップでも、驚くほど多様なハーブの種が取り扱われています。
店舗の規模や季節によってラインナップは変動しますが、年間を通して比較的手に入りやすい人気のハーブには以下のようなものがあります。
100均で見つかる主なハーブの種
- 料理向け:バジル、イタリアンパセリ、コリアンダー(パクチー)、ルッコラ、ディル
- ティー・香り向け:カモミール、ペパーミント、スペアミント、レモンバーム
- その他:タイム、セージ、チャイブ
これらの種の多くは、ダイソーと同様に「2袋で110円(税込)」といった形式で販売されており、コストを気にせず様々な種類に挑戦できるのが最大の魅力です。
気になるハーブを少しずつ試しながら、自分の好みや栽培環境に合ったものを見つける楽しさは、100均ならではと言えるでしょう。
ただし、人気商品は品切れになることも多いため、園芸コーナーが充実している大型店舗を狙うか、複数の店舗をチェックしてみることをお勧めします。
セリアの園芸用品もおしゃれでおすすめ

ベランダで育てるハーブ
ハーブ栽培を始めるには、種以外にも土、プランター、育苗ポットといった園芸用品が不可欠です。栽培用品も100均で揃えることができますが、中でもセリアは、機能性だけでなくデザイン性に優れたおしゃれな園芸用品が充実していることで多くのファンから支持されています。
セリアの園芸コーナーには、栽培の時間をより豊かなものにしてくれるアイテムが並びます。例えば、フレンチアンティーク調のブリキポットや、どんなインテリアにも馴染むマットな質感のミニプランター、植物の名前を書き込める木製のガーデンピックなど、まるで雑貨を選ぶような感覚で園芸用品を揃えることができます。
ローズマリーの持つ地中海のような雰囲気に合わせて、テラコッタ風の鉢や麻布のプランターカバーを選べば、育てる過程そのものがインテリアの一部となり、日々の成長をより一層楽しむことができるでしょう。
もちろん、ダイソーやキャンドゥにも培養土や鉢底石、プランターといった基本的な用品は一通り揃っています。栽培に必要なアイテムのほとんどを初期費用1,000円以下で揃えられる手軽さは、これからハーブのある暮らしを始めたい方にとって、非常に大きな後押しとなります。
苗は100均で手に入るの?
「種から育てるのは発芽しなかったら不安だし、時間もかかりそう。手軽に苗から始めたい」と考える方も少なくないでしょう。しかし、結論から言うと、100円ショップでローズマリーのようなハーブの苗が安定して販売されていることは、残念ながらほぼありません。
その理由は、植物の苗が「生き物」であることに起因します。種子とは異なり、苗は日々の水やりや日光の管理、適切な温度管理が欠かせません。また、店舗への輸送中も繊細な品質管理が求められます。
こうした育成・管理・物流のコストを考えると、110円(税込)という価格で品質を維持しながら提供することは、商業的に非常に難しいのです。
ごく稀に、多肉植物や小さな観葉植物の苗がスポット的に入荷することはありますが、料理に使うようなハーブの苗が並ぶことは期待しない方が良いでしょう。
もし苗から確実に育てたいのであれば、やはりホームセンターや園芸専門店に足を運ぶのが最善の選択です。栽培シーズンである春や秋には、200円〜500円程度で、専門家の手によってしっかりと育てられた元気なローズマリーの苗が数多く販売されています。苗を選ぶ際は、葉の色が濃く、茎がぐらつかずにしっかりしているものを選ぶのがポイントです。
苗の購入場所についてのまとめ
100均では基本的に種や栽培用土、鉢などの「資材」が中心と考えましょう。植物そのものである「苗」からスタートしたい場合は、品揃えが豊富で、育て方について専門スタッフに相談もできるホームセンターや園芸店を利用するのが確実で安心です。
ダイソーのローズマリーの種を育てるコツ
- 最適なローズマリーの種まき時期は?
- 種から育てる基本ステップ
- 発芽後の育て方のポイント
- 挿し木でローズマリーを増やす方法
- 水耕栽培で室内でも楽しめる
- 育てたローズマリーの食用での楽しみ方
最適なローズマリーの種まき時期は?

ベランダで育てるハーブ
ローズマリーの栽培成功を左右する最初の重要な要素が、種まきのタイミングです。ローズマリーの発芽と初期生育には、穏やかな気温が不可欠です。
そのため、種まきに適した時期は、大きく分けて春と秋の年2回あります。具体的には、夜間の冷え込みが和らぎ、日中の気温が安定して15℃〜25℃程度を保てる4月〜5月と、夏の厳しい暑さが過ぎ去った9月〜10月が理想的なシーズンです。
ローズマリーは、もともと発芽が難しいハーブの一つとして知られています。種の袋に「発芽率30%〜」と正直に記載されていることもあるほどです。
この低い発芽率を少しでもカバーするためには、植物にとってストレスの少ない最適な気候条件下でスタートを切ることが極めて重要になります。
春まきと秋まきには、それぞれメリットとデメリットが存在します。栽培する地域やライフスタイルに合わせて、どちらの時期に始めるか計画を立てましょう。
| 春まき(4月〜5月) | 秋まき(9月〜10月) | |
|---|---|---|
| メリット | 気温の上昇とともに生育スピードが上がり、ぐんぐん育つ様子を楽しめる。初心者でも失敗が少ない。 | 冬越しに向けてじっくりと根を張らせるため、翌春には非常に丈夫でしっかりとした株に成長する。 |
| デメリット | 株が十分に成熟しないうちに、日本の高温多湿な梅雨や夏を迎え、蒸れて弱ってしまうリスクがある。 | 冬の厳しい寒さや霜によって、小さな苗が枯れてしまう可能性がある(特に寒冷地では防寒対策が必須)。 |
総合的に考えると、ガーデニング初心者の方には、生育管理がしやすく、成長の喜びを実感しやすい春まきが特におすすめです。まずは春に挑戦して栽培に慣れ、翌年以降に秋まきで丈夫な株作りに挑戦するのも良いでしょう。
種から育てる基本ステップ

ベランダで育てるハーブ
ローズマリーを種から育てる道のりは、少し根気が必要ですが、小さな双葉が土から顔を出した時の感動は、何物にも代えがたい経験です。以下の基本的なステップとコツを押さえて、丁寧に作業を進めましょう。
1. 準備するもの
- ローズマリーの種(ダイソーなど)
- 育苗ポット(セリアの連結ポットやジフィーセブンが便利)
- 種まき用の土(清潔で水はけの良いハーブ用の培養土が最適)
- 霧吹き(種を流さないための必須アイテム)
- (あれば)バーミキュライト、発根促進剤
2. ポットに土を入れる
育苗ポットに土を準備します。このとき、土を上から強く押さえつけず、ふんわりと入れるのが空気の通り道を確保するポイントです。ポットの縁から1〜2cm下くらいまで土を入れたら、作業を始める前に霧吹きで土全体を優しく湿らせておきます。こうすることで、種まき後に種が安定しやすくなります。
3. 種をまく
ローズマリーは「好光性種子(こうこうせいしゅし)」という、発芽のスイッチが入るために光を必要とする特殊な性質を持っています。そのため、一般的な植物のように土を深く掘って埋めてしまうと、光が届かずに発芽できなくなってしまいます。
まず、指先や割り箸などで土の表面に深さ数ミリのごく浅いくぼみを作ります。そこに1ポットあたり2〜3粒の種を、重ならないように丁寧にまきます。発芽率が低いことを前提に、少し多めにまくのが成功率を上げるコツです。
種をまき終えたら、土をかけるかわりに、ごく薄くバーミキュライト(保水性と通気性に優れた鉱物)を振りかけるか、指で周りの土を軽く寄せる程度にします。「種が隠れるか隠れないか」くらいが理想です。
【上級者向け】発芽率を上げる「低温湿潤処理」
ローズマリーの種は、一度冬の寒さを経験することで発芽しやすくなる性質があります。これを人工的に行うのが「低温湿潤処理」です。湿らせたキッチンペーパーに種を包み、ビニール袋などに入れて冷蔵庫で1〜2週間保管してからまくと、発芽率が向上することがあります。
4. 水やりと管理
種まき直後は、霧吹きで表面が乾かないように優しく、しかし十分に水を与えます。ジョウロで勢いよく水をやると、小さな種が流れてしまったり、土の深い場所に潜ってしまったりする原因になるため、双葉がしっかりと開くまでは必ず霧吹きを使用してください。
その後は、土の表面が乾かないように注意しながら、直射日光の当たらない明るい日陰や、レースのカーテン越しの室内窓辺などで管理します。
発芽までの期間は環境によりますが、一般的に2〜3週間、場合によっては1ヶ月以上かかることもあります。焦らず、土を乾かさないように見守り続けましょう。
発芽後の育て方のポイント
無事に小さな双葉が顔を出したら、次はそれらを一本立ちの元気な苗に育てるための管理が始まります。この段階で最も重要な作業が「間引き」と「植え替え(鉢増し)」です。
間引き
1つのポットから複数の芽が出てきた場合、そのまま育てるとお互いが日光や養分を奪い合い、共倒れになってしまいます。そのため、最も元気の良い芽を1本だけ選び、他の芽を取り除く「間引き」という作業を行います。
もったいないと感じるかもしれませんが、これは丈夫な株を育てるために不可欠なプロセスです。タイミングとしては、双葉の次に生えてくる「本葉」が2〜4枚程度に育った頃が適期です。
株元をよく見て、最も茎が太く、葉の色が良いものを残し、他の芽は根元から清潔なハサミで切り取ります。このとき、引き抜いてしまうと残したい株の大切な根を傷つけてしまう危険があるため、必ずハサミを使うようにしましょう。
植え替え(鉢増し)
育苗ポットの底にある穴から白い根が少し見えるようになったら、それは苗が窮屈に感じているサイン。より大きな鉢へお引越しさせる「植え替え」のタイミングです。
ローズマリーは、ハーブの中でも特に根を触られることを嫌う繊細な性質を持っています。植え替えの失敗が枯れる原因になることも多いため、細心の注意を払いましょう。
植え替えの最重要ポイント:根鉢は絶対に崩さない!
ローズマリーの植え替えで最も大切なことは、ポットから抜いた苗の根と土が一体化した「根鉢(ねばち)」を絶対に崩さないことです。根をほぐしたり、古い土を落としたりする作業は厳禁です。根鉢をそのままの形で一回り大きな鉢(例:2号ポット→3号鉢)に移し、隙間に新しい土を優しく足していく「鉢増し」という方法が最も安全で確実です。
植え替え後は、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと水を与え、1週間ほどは直射日光を避けた明るい日陰で休ませてあげましょう。その後は、ローズマリーが本来好む、日当たりと風通しの良い場所で管理します。
水のやりすぎは最大の敵である「根腐れ」を招きます。土の表面が完全に乾き、少し白っぽくなってから、鉢底から流れ出るまでたっぷりと与える、というメリハリのある水やりを心がけてください。
順調に育ったローズマリーは、収穫して料理に使うのが醍醐味です。例えば、こちらの記事で紹介しているリンゴジュースとの組み合わせは、驚くほど美味しいのでぜひ試してみてください。
特に日本の夏はローズマリーにとって過酷な季節です。夏越しを成功させるための具体的な対策については、こちらの記事で詳しく解説しています。
挿し木でローズマリーを増やす方法

ベランダで育てるハーブ
ある程度株が大きく成長し、枝葉が茂ってきたら、次は「挿し木」でローズマリーのクローンを簡単に作ることができます。種から育てるよりもはるかに成功率が高く、親株と同じ性質の株を短期間で増やせるため、ガーデニングの楽しみがさらに広がります。植物の生命力が最も高まる5月〜6月と9月〜10月が挿し木のベストシーズンです。
挿し木の簡単4ステップ
- 挿し穂の準備:その年に新しく伸びた、元気で病害虫のない枝を選びます。先端から10〜15cmほどの長さで、清潔なハサミやカッターで斜めにカットします。切り口の面積が広い方が、水を吸い上げやすくなります。
- 下葉の処理と水揚げ:枝の下半分(土に挿す部分)についている葉を丁寧に取り除きます。葉が土に埋まると腐敗の原因になります。その後、コップなどに水を入れ、切り口を1〜2時間ほど浸けて十分に水を吸わせます(水揚げ)。
- 土に挿す:湿らせた挿し木・種まき用の土(赤玉土小粒やバーミキュライトなどが清潔でおすすめ)をポットに入れ、割り箸などで穴を開けてから、用意した挿し穂を優しく挿します。深さは、下葉を取り除いた部分の半分くらいが目安です。
- 発根までの管理:土が乾かないように注意しながら、直射日光の当たらない明るい日陰で管理します。ビニール袋をふんわりかぶせて湿度を保つのも効果的です。約1ヶ月〜2ヶ月ほどで根が出てきて、先端から新しい芽が伸び始めたら成功のサインです。
切り取った枝をそのまま水に挿しておく「水挿し」でも発根することがあり、その生命力の強さには驚かされます。料理で使った枝の残りをダメ元で水に挿しておくだけで、新しい株が手に入るかもしれません。
水耕栽培で室内でも楽しめる
ローズマリーは土を使わない水耕栽培でも育てることが可能です。土を使わないため、キッチン周りでも衛生的に管理でき、虫が発生する心配も少ないのが大きなメリットです。料理に使いたい時にすぐ摘める便利さに加え、根が伸びていく様子を観察できるインテリアグリーンとしても楽しめます。
最も手軽な方法は、前述の「水挿し」です。スーパーで購入したローズマリーの枝や、挿し木用にカットした枝を、根腐れ防止剤(ミリオンAなど)を少し入れた水に挿しておくだけで、しばらくの間フレッシュな状態を保ちながら発根を待つことができます。
本格的に大きく育てたい場合は、水耕栽培用の液体肥料を使った栽培に挑戦してみましょう。
ペットボトルを使った簡単水耕栽培キット
- 500mlのペットボトルを、上から1/3程度の高さでカッターナイフなどを使って水平にカットします。
- 飲み口のある上部パーツを逆さまにして、下部パーツにすっぽりと差し込みます。これが栽培容器になります。
- 下部パーツに、規定の倍率に薄めた液体肥料(ハイポニカなどが有名)を入れます。
- 発根したローズマリーの苗を、培地となるスポンジやハイドロボールで優しく固定し、上部パーツにセットします。根の先端が液体肥料に浸るように位置を調整します。
水耕栽培を成功させるための注意点
ローズマリーは本来、カラッとした乾燥気味の環境を好む植物です。そのため、常に根が水に浸かる水耕栽培は、実は少し苦手な環境でもあります。成功させるには、こまめな水の交換(夏場は毎日、冬場でも数日に一度)で水を清潔に保ち、根に新鮮な酸素を供給することが不可欠です。また、容器をアルミホイルで覆って遮光し、水温の上昇や藻の発生を防ぐといった工夫も有効です。
育てたローズマリーの食用での楽しみ方

ベランダで育てるハーブ
愛情を込めて育てたローズマリーは、市販のものとは比べ物にならないほど香り高く、格別な味わいです。収穫した新鮮な枝葉は、その爽やかで力強い香りを活かして、日々の食卓を豊かに彩ってくれます。
代表的な活用法と簡単レシピ
- 肉料理のパーフェクトパートナー:鶏肉、豚肉、ラム肉などのローストやグリル料理に枝ごと添えるだけで、肉特有の臭みを消し、プロのような本格的な風味を加えてくれます。特に鶏肉との相性は抜群で、鶏もも肉とじゃがいも、ローズマリーをオリーブオイルと塩胡椒で和えてオーブンで焼くだけで、絶品のメインディッシュが完成します。
- 風味豊かな自家製調味料:清潔な瓶にオリーブオイルやワインビネガーを注ぎ、ローズマリーの枝とニンニク、鷹の爪などを漬け込むだけで、オリジナルのハーブオイルやハーブビネガーが作れます。サラダやパスタ、パンにかけるだけで、いつもの料理がワンランクアップします。
- 心安らぐハーブティー:フレッシュな葉を2〜3cm使って熱湯を注げば、頭をすっきりさせてくれる爽やかなハーブティーになります。集中したい時やリフレッシュしたい時におすすめです。
- パンや焼き菓子に練り込む:細かく刻んだ葉をフォカッチャやパンの生地に練り込んだり、クッキーやスコーンの生地に加えたりすると、香り高いアクセントになります。
ローズマリーに含まれるポリフェノールの一種であるロスマリン酸やカルノシン酸などの成分は、その機能性について世界中で研究が進められています。
国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所が運営する「『健康食品』の安全性・有効性情報」のデータベースでも、ローズマリーに関する様々な情報がまとめられており、その関心の高さがうかがえます。(参照:国立健康・栄養研究所『「健康食品」の安全性・有効性情報』ローズマリー)
摂取に関する注意点
ローズマリーは多くの料理で安全に使用されているハーブですが、一部のハーブに関する専門情報では、子宮への刺激作用や血圧への影響の可能性が指摘されることがあるため、妊娠中や授乳中の方、高血圧の方は、サプリメントなどでの濃縮された形の摂取や、日常的な大量摂取は避けた方が賢明とされています。持病のある方や体調に不安がある場合は、かかりつけの医師や専門家にご相談の上、適量を楽しむようにしてください。
ローズマリーの育て方に関するFAQ
F:ダイソーの種をまいて1ヶ月経ちますが、まったく芽が出ません。失敗でしょうか?
A:まだ失敗と判断するには早いかもしれません。ローズマリーは発芽に時間がかかるハーブで、環境によっては1ヶ月以上かかることも珍しくありません。発芽しない主な原因として、「土のかけすぎ(光不足)」「水切れ」「気温が低い」などが考えられます。土の表面を乾かさないように霧吹きでの水やりを続け、20℃前後の気温が保てる場所でもう少し様子を見てみてください。
F:栽培に使う土も、100均のもので大丈夫でしょうか?
A:はい、100均の培養土でも育てることは可能です。ただし、ローズマリーは湿気を嫌い、水はけの良い土を好みます。100均の土の中には保水性が高すぎるものもあるため、もし使う場合は赤玉土小粒やパーライトを1〜2割ほど混ぜて、水はけを良くする工夫をすると失敗が少なくなります。初心者の方で配合が難しいと感じる場合は、最初からホームセンターなどで販売されている「ハーブ用の培養土」を選ぶのが最も簡単で確実です。
F:ローズマリーの株元が、茶色く木のように硬くなってきました。病気ですか?
A:それは「木質化(もくしつか)」と呼ばれる現象で、病気ではありませんのでご安心ください。ローズマリーは低木に分類される植物で、年数が経つと茎が木の幹のように硬く丈夫になっていきます。これは自然な成長過程(老化現象)であり、防ぐことはできません。木質化した部分から新しい葉が出ることは少ないため、こまめに剪定を行い、緑色の若い枝が常に生えてくるように促してあげることが、良い樹形を保つコツになります。
F:収穫や剪定はいつ、どのようにすれば良いですか?
A:料理などに使うための収穫は、株がしっかり育てばいつでも可能です。必要な分だけ、若い枝の先端を清潔なハサミで切り取って使いましょう。ただし、一度に株の3分の1以上を収穫すると弱ってしまう原因になるので注意してください。樹形を整えたり、風通しを良くしたりするための本格的な剪定は、株の生育が旺盛な春(5月〜6月)と秋(9月〜10月)が適期です。混み合っている枝や、伸びすぎた枝を中心に切り戻して、株全体に日が当たるようにしてあげましょう。
ローズマリーの種はダイソーで始めよう
- ダイソーでは家庭菜園に最適な少量パッケージのローズマリーの種が手に入る
- 種の安さは大量仕入れとパッケージの工夫によるもので種苗法に準拠した品質である
- セリアやキャンドゥなど他の100均でもバジルなど多様なハーブの種が購入可能
- セリアはおしゃれなデザインのプランターや園芸用品が豊富で初心者におすすめ
- 品質管理の観点から100均でハーブの苗が販売されることはほとんどない
- 種まきの最適な時期は気温が安定する春(4月〜5月)と秋(9月〜10月)
- ローズマリーは発芽に光が必要な好光性種子のため土はごく薄くかける
- 発芽までは2週間から1ヶ月ほどかかるため土を乾燥させないよう気長に管理する
- 発芽後は最も元気な芽を1本残してハサミで間引きを行う
- 植え替えは根を傷つけないよう根鉢を崩さない「鉢増し」が絶対のルール
- 日当たりと風通しが良く乾燥気味の環境がローズマリーの生育に最も適している
- 株が大きく育てば生命力の強い枝を使った「挿し木」で簡単に増やすことができる
- 土を使わない水耕栽培ならキッチンなど室内でも衛生的に楽しめる
- 収穫した葉は肉料理やポテト、ハーブティーや自家製調味料として幅広く活用できる
- ハーブ栽培の第一歩としてダイソーの種はコストパフォーマンスが非常に高く最適である

